読んだ本とか

狼と香辛料

狼と香辛料 (3) (電撃文庫)

狼と香辛料 (3) (電撃文庫)

「まったく。おろおろしておったほうがまだ可愛げがあるというものじゃな」
「時分でもだいぶ成長したと実感できるくらいだ」
「ふん。落ち着いて振る舞うだけで大人かや」
「違うのか」
「勝てる博打かどうか見極めて、自らに有利と踏んだからこその余裕など、単なる小賢しさといえような。そんなもの大人じゃありんせん」

今回も良作.ファンタジー商人小説.
相手の資金にダメージを与えるため,信用買い(いわゆる,先物取引?)を提案した後に,市場を暴落させようとするなど,非常に商人らしいやり取りもさることながら,やはりホロの魅力が大きい.狼の神としての老獪さと,現在の姿の少女としての性格(まあ,9割つくりだが(だが,その残り1割があることがまた良い))がうまい具合にバランスを取ってると思う.

バッカーノ! 1934 獄中編

んー,今回は次回への布石の巻って感じ.

邪魅の雫

邪魅の雫 (講談社ノベルス)

邪魅の雫 (講談社ノベルス)

京極さんの小説は相似形の図形な感じ.同じ形状の部品が沢山組み合わされていて,出来た形状もまた同じ,みたいな.今回は沢山の歯車なイメージ.そして,中心で榎木津が螺子巻いてる.