悪の組織とか
今日は一日雨降りだったので、外に出掛けず家で読書(いつものこと)
- 作者: 岡田斗司夫
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2007/06/01
- メディア: 新書
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「ところで、このガーゴイルって秘密結社は、なんで世界征服なんかしたいんでしょうね」
庵野監督の一言から始まり、古今東西の世界征服を目論む悪の組織の考察から、悪とは、そして、現代における悪の在り方、と展開し、面白かった。特に現代での悪の組織像に笑った。なんだろーか、一番近いのは今連載中の絶対可憐チルドレンに出てくる、テロ組織「普通の人」だろーか。
普通の話で悪役な人たちにターゲットを絞った話は、昔から結構好きなんです。
というわけで、本日はそういった悪の組織側が主役なお気に入り小説/漫画リスト(これが書きたかっただけ)。
Hyper Hybrid Organizaion外伝
Hyper hybrid organization (00-03) (電撃文庫 (1170))
- 作者: 高畑京一郎,相川有
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2005/11
- メディア: 文庫
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あの連中は所詮やくざだ。医学知識など欠片もないし、ハイブリッドの何たるかも分かりはしない。奴らが欲しがっているのは、力だけだ。なら、くれてやればいい。くれてやった上で、俺たちがその主導権を握ればいいんだ。
こういった悪の組織メインのお話は大抵コメディタッチで描かれるのだけど、この話はなんかガチでシリアス。
要するに、仮面ライダー(身も蓋もない)。
本編では、ライダーと怪人との戦いに巻き込まれ、恋人が(主にライダーによって)殺された青年が主人公。その後、打倒ライダーを目指し、ショッカーに入団してモリモリ実力をつけているところ(新刊まだですか・・・)。
で、今回紹介している外伝は、そのショッカーが成立した経緯。弱体化したヤクザと、人間を強化する技術を開発、それゆえ某国から追われる身となった研究者が生き残るために手を組み・・・といった内容。ライトノベルなのに、登場人物ほとんどおっさん。もっとこんな感じの話も出していったら良いと思います。
ARIEL
- 作者: 笹本祐一,鈴木雅久
- 出版社/メーカー: 朝日ソノラマ
- 発売日: 2005/02/28
- メディア: 文庫
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「前回までにあれだけ戦力を節約しているのだぞ!経常収支は十分に良くなっているはずだ!」
「この惑星の落札に成功するまで、どれだけの赤字がたまってると思ってらっしゃるんですか!この侵略の成否に我が社の倒産か存続かがかかってるんですよ!」
これ読んで、お金/コストパフォーマンスの大切さを学びましたー(結構マジで)
地球侵略物。本当は地球側がメインだったんだろうけど、途中から宇宙人側の描写が増えてく一方。
宇宙人側は、国から補助金をもらい、それを使って国の領土(居住可能な惑星)を広げるという侵略業を営む侵略会社。しかし、現状は会社は火の車。そういう訳で、どうにかして落札した地球の侵略を限度一杯まで長引かせ、補助金を最大限得るのを目的としてたり。
途中、海賊や他社の侵略会社、宇宙怪獣などから職場(地球)を守り、その結果資金繰りが悪化して倒産したり、新興の大企業にM&A(この単語、この本ではじめて知った)受けたりで結構大変な目に合うことに。
結局、親族の会社に買い取ってもらうことになり、なんとかその後、業務完了(地球侵略完了)。新たな任地に飛び立ちました*1
ぽちょむきん
- 作者: 北道正幸
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2002/05/23
- メディア: コミック
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――だがな、辰ちゃん、俺たちゃだたのゲルニッカー構成員だぜ
山ちゃんは戦闘員寮の管理人
松ちゃんは構成員食堂のコック長
オレはゲルニッカー広報担当部長だ
戦闘員でもなければ研究員でもない、ましてや改造人間でもない!
こんなクズみたいなヤツが4人集まったところでいったい何が出来るって言うんだ!
ヒーロー戦隊に組織を壊滅された構成員が、最後に残った怪人たちと組織を復活させる、という話になるはずだった(想像)。
でも、なんか作者が途中でやる気を無くしたらしく、すごい勢いで迷走+打ち切り(それでも面白いから困る)。現在猫漫画描いてます。
エクセル・サーガ
- 作者: 六道神士
- 出版社/メーカー: 少年画報社
- 発売日: 2007/01/26
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「――君は、世界征服とはどういう事だと思うかね」
「世界の半分を征する事ですわ!」
「ほう」
「世界を征するには世界の半分を!
その半分を征するにはそのまた半分を―――
―(中略)―
―するには一都市の征服を!!」
世界征服のための一国征服のための・・・の市街地征服を目論む組織。対するは市街全域を牛耳る古代人。こういった、出てくる人物全員悪役(というか、外道)みたいな話はもっとないだろうか。スパロボで、敵味方入り乱れてみんな世界征服狙ってる、みたいな。絶対爆笑する。
あー、そういえば、信長の野望とか三国志とかのゲームって基本そんな感じだっけなー(取り止めがない)
あと書いていたら思い出したけど「世界の中心、針山さん」、「ザリガニマン」、「EX!」とか色々ありますな。
補足:星界シリーズ
- 作者: 森岡浩之
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2007/03/01
- メディア: 文庫
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帝国があなたがたに強制するのは、おおまかにいって次の二点です。
第一に恒星間航行が可能な宇宙船の建造は禁じます。
(中略)
第二に帝国星界軍の募集事務所を置かせていただきます。
征服後、征服者側の描写としては星界シリーズが一番面白いんじゃなかろーか(悪の組織というわけではないけど)。異質で。
「世界征服」は可能か? (ちくまプリマー新書)でも言及されていたけど、真面目に支配しようとすればするほど、支配者側の負荷は大きくなるわけで、規模が拡大すればするほど、征服の旨みは少なくなる。特に何かを搾取するモデル(税金とかな)で利益を出そうとすると、真面目な支配が求められる。で、星界の世界では、利益を出すモデルとして、交易の独占のみを選択(それが可能な星界世界ならでは)。その結果、支配の形式としては、「基本放置」。地上にいる間は反乱起こしても、とりあえず、干しとくか、程度。ただし、宇宙に出てきたら、自分たちの仲間(文字通り、同種族)にならない限り徹底的に叩く。あまり広域になると、やっぱりこんなシステムでも作らない限り、掌握しきれないよなあ。
われわれは地上世界の統治を優雅さからはほど遠い仕事と考えており、地上の民が自分たちの面倒を見られるかぎり、領主もしくは代官はあまり細かいことに口を出さないのが常です。