オリコン,ひどいなー

まさしく,「これはひどい*1
「オリコン」が烏賀陽個人を被告に5000万円の損害賠償訴訟
雑誌にコメントしたライター 5,000万円賠償請求される
音楽配信メモ:オリコンが自分たちに都合の悪い記事を書いたジャーナリストを潰すべく高額訴訟を起こす
オリコン:事実誤認に基づく弊社への名誉毀損について
音楽配信メモ:オリコンのプレスリリースに対する疑問と今後の争点

なんか,はてなブックマーク見てたらこんな記事がホットエントリになってたので読んでみたら驚いた。
まあ,大体上記タイトル通りだけど,オリコンが,サイゾーという雑誌にコメントを寄せたフリーのライターに,そのコメントの内容が気に入らないとのことで5000万の損害賠償訴訟を吹っかけてきた,とのこと.
コメントの内容はこんなの.

 『Jポップとは何か』(岩波新書)『Jポップの心象風景』(文春新書)などの著者・烏賀陽弘道氏は、「日本には、長くオリコンしかヒットチャートが存在しなかったため、その統計学的な正確さが過大評価されがちです。まず第一に、オリコンは予約枚数もカウントに入れている。予約だけ入れておいて後で解約するカラ予約が入っている可能性が高いのです。『オリコン初登場1位』などという文言は、その後の宣伝に使えます。『オリコンの数字はある程度操作が可能だ』というレコード会社員の話も複数聞いたことがあります。そもそもオリコンは不思議な団体で、『オリコン独自の統計手法だ』と言い張ってその方法をほとんど明らかにしないんですよ。ふつうの統計調査は、その手法を細かく公開して、その信憑性に疑問が挟む余地がないことを強調するのが当たり前です。それをしないで公開されたデータは、統計学的な信用度が低いと自分で言っているようなものです」と語る。

J-CASTニュースの記事によると,こういう,個人に対する高額訴訟が増えているのだとか.

「そこで02、03年ころから企業の新しい戦略として出てきたのがメディアにリークしたネタ元や、コメントをした人、記事を書いた人だけ訴える方法です。水道で言えば蛇口部分を締めることによって、情報の流出を止めようとするわけです」*2

烏賀陽さん本人には全く会ったことないけど,烏賀陽さんの記事とか文章は結構読んでて好きなので,今回の事件はちょっと衝撃だった(ぼくは酒が飲めないとか).
あと,未だにこういった形で他人の意見を封殺しようとしているのも,なかなか面白い,と感じた.10年,20年前ならばともかく,今日日,ネット回線と,ちょっとした文才,タイミング,少しの勇気でこのように多くの人に一度に物を伝えることが出来る.そして,今回のような威圧は外部にそのことが漏れ出すと大きなダメージ,特に客商売やっている会社とかは本当に大きなダメージを喰らう.ダメージを押さえ込むためには,一般のメディア(大手のテレビ,新聞,雑誌)に情報が流出してしまうのを防ぐこと,そしてこれまでは多分,それもうまくいっていたんだろうけど,オリコンは,今回のネットからの情報を押さえ込むことが出来るのだろうか.そういうこと考えると,今後の推移がどうなるか,非常に興味深い。

*1:前から思ってたんだけど,これの元ネタって何?テレビ?

*2:むう,マスコミ関連の訴訟に詳しい紀藤正樹弁護士が言ってるって書いてあるけど,ソース確認できない・・・,もう眠いからいいや